1/1ページ目 「クロナ、一緒にケーキ食べよう♪」 それは突然のお誘いだった。 テーブルの上にはちいさなケーキが3つ。 「好きなの選んでいいよ♪」 「ありがとう…」 クロナは頬をやや桃色に染めて微笑んだ。 「でもどうして急に ケーキなんて…」 「それがね、パパがー…」 なんでも、知り合いの女の人に「娘さんと一緒に食べてね♪」と貰ってきたから一緒に食べようとマカを誘ってみたが「クロナと食べるからいい」とケーキだけ奪われたらしい父。哀れスピリット。 だがクロナはそんな可哀想なデスサイズに感謝した。 (マカと一緒にケーキ♪) マカはチーズケーキ、クロナはチョコケーキと1つずつ平らげ残りは大きな苺の乗ったショートケーキだけとなった。 「クロナが食べる?」 「んー… …僕はマカと一緒に食べたい」 「分かった、じゃあ半分に切るね…」 「そーゆう意味じゃなくてぇ〜〜」 クロナが下を向きながら左右の人差し指同士をつんつんとくっつけ始めた。 「わ、分かった… ほら、苺!あーん…」 いじけてヘヤノスミスに移動されるのは困るので慌ててフォークに苺を刺しクロナの口元に持っていく。 それをクロナはぱくんと口の中に招き入れた。 転がすと、口内に広がる苺特有の甘酸っぱさ。 「…甘い」 「そっか、美味しい?」 マカがニコニコしながら聞くとクロナも笑った 「うん、マカにも食べさせてあげるね」 「へ? でも一個しか…」 重なる唇、クロナからマカの口内へと半分に欠けた苺が移動する。 驚いたマカは苺をそのまま喉へと押し込んでしまった。 「飲み込んじゃった…」 「あー駄目だよー…それじゃあもう一回ね」 「え////」 次はクリーム、スポンジ、と次々二人の口内で溶かされていく。 時間をかけてゆっくりと やっとショートケーキを食べ終わる頃にはマカの顔が真っ赤に火照っていた。 「クロナってば…!///」 マカが潤んだ瞳でクロナを睨むとクロナは満足したという表情でマカに抱きついた。 「おいしかったねマカ」 その無邪気な姿に何も言い返すことのできなくなったマカはそっとクロナを抱き締め返す。 するとクロナが呟いた。 「あのまま…」 「?」 「………あのまま僕とマカがクリームみたいに溶け合ってくっついちゃえばよかったのに」 end. [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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