龍龍
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†凍える夜
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「おい龍麻ぁっ…」

やべ、声が裏返っちまった






『凍える夜』













「く…クリス、ます…」

「京一、なんか発音が変だよ」





そうなのだ
このクリスなんたらは俺の中でも一大イベント。
今までその12月25日を誰かと過ごすことなんて無かった。だが今年は違う。今年は違うんでぃ!
ぜってぇー龍麻を誘う。

そこら辺のガキ共が男と女でイチャイチャするのがこのイベントの趣旨なのだと小薪から聞いたが(あの男女やけにニヤついてやがったな)それは俺にとって好都合だ。


「その、よぉ…もしオメーが暇で暇で仕方ないんだったら……」

「うん。クリスマス、だよ」


「そのクリスなんたら、
一緒に過ごしてやってもいいぜ?」




醍醐は2ヶ月前からひそかに計画を練っていたらしい。勇気を振り絞って小薪を誘ってみたら案外あっさりOKをもらえたとかで昨日醍醐は嬉し泣きしながら雄叫びをあげていた。(レスリングの部活中に)

葵は、抜けられない用事があるとかで当日は出掛けるそうだ。如月がイヴ(前日)にどう責めるかが重要だな。

まぁ
つまり、必然的に俺が龍麻にアピれることができた訳なんだが。…龍麻が何か考え事をしている様だ。



「うーん…

…その日ってオールしたりする?」



「あぁ、この東京を朝までバイクで走り回るつもりだ!
無論そのバイクはだな、東橋から借りパク―――…」

「それじゃあダメ!」



「なぁっ!!」

龍麻が声を荒げた。
そんなに俺のクリスなんちゃらバイクで暴走計画が嫌だったのか…それとも東橋のバイクに乗るのが嫌なのか…(酷
とりあえずダメージ150。(残りHP40)




「俺と、過ごすのが…嫌、なのか?」



「そーゆう訳じゃないんだけど…京一とは一緒に過ごしたいけど…」


「けど?」



「オールしちゃって家から出てたら…サンタさんが来てくれないよ!!」







さらに龍麻は続ける。
「オールしちゃったら…もしサンタさんが来た時に僕たちが起きてたら、気まずくて、きっとプレゼント渡せないよ!」

「……」


「だから良い子は寝なくちゃ」





…龍麻………。




「そうだなぁ…
じゃあ俺がおめーん家行けば問題ねぇんだな?」


「うん!!」






まったくおめーは可愛すぎるぜ…

あぁ、きっとサンタさんは来てくれるハズだ。

待ってろよ
俺がプレゼント持って行ってやっから。今決めたんだが俺がおめーのサンタになってやるよ。






プレゼントは勿論苺系統で。








end.
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