ネバダ核実験場の大気圏内核実験（1951年～1962年）［アメリカのかつてのハリウッドスターたちは死の灰を浴びて、その結果癌を発病し、その華やかな頃とは逆の憐れな最期を遂げた］
ネバダ核実験場は、アメリカ合衆国エネルギー省が管理している核実験場である。アメリカ合衆国ネバダ州のネバダ砂漠にあり、ラスベガスの北西約105kmの地点である。1951年1月11日に、核実験の実験場として開設された。面積は約3500平方キロメートルあるが、ほとんどは砂漠と山岳地帯である。当地における初めての実験は1951年1月27日のことであり、1ktの核爆弾が投下されている。1951年から1962年にかけて、100回の大気圏内核実験が行われたことが公表されている。
その結果、実験場の周囲において、大気圏内核実験により生成されたヨウ素131などの放射性同位体は広範囲に分散し、大量の死の灰を降らせ、甲状腺ガンの増加をもたらしていると指摘されている。
核実験の際は放射能の影響を配慮し、人口が密集している地域に死の灰が降らないように、ネバダに隣接する州の中でも、ハリウッドを含むロサンゼルスなどの大都会を避けるため、カリフォルニア州に向かって風が吹いているときは核実験を行わなかった。しかし、裏を返せば、風下に位置する小さな町々では、放射能の危険性が高まることになった。ネバダ州は周囲を山脈に囲まれており、風向きが北東の時に核実験をすると、死の灰は山脈に行く手をさえぎられて空からも町を多い、雪のように降り注ぐことになる。
その当時のユタ州やネバダ州はウェスタン映画の舞台として、数々の作品の撮影地となっていた。1954年にはユタ州セントジョージで、映画『征服者』の撮影がネバダ核実験場の100マイル風下で行われており、俳優やスタッフらは3ヶ月かけて砂漠の上で砂埃を浴びながら撮影をしていた。
以後10年から20年の間に『征服者』に関わった俳優らが癌や白血病を患って、亡くなるケースが多発したことから、放射能の影響が原因の一つとして考えられている。
【主な犠牲者】
監督
◇ディック･パウエル、1963年1月2日死亡（58歳）リンパ系癌と肺癌転移
俳優
◇ジョン･ウェイン、1979年6月11日死亡（72歳）胃癌
◇ペドロ･アルメンダリス、1963年6月18日死亡（51歳）リンパ系癌で余命3ヶ月の宣告を受け自殺
女優
◇スーザン・ヘイワード、1975年3月14日死亡（57歳）皮膚癌、乳癌、子宮癌を併発しながら脳腫瘍で死亡
◇アグネス・ムーアヘッド、1974年4月30日死亡（73歳）子宮癌
その他、ジョン･ウェイン死去の5日後に肺癌で死去したニコラス・レイ監督（67歳）の映画『大砂塵』は、砂埃が吹き巻くアリゾナ州で撮影されたものだった。そして、その主演を務めた女優ジョージ･クロフォード（72歳）も1977年5月10日に膵臓癌で死去している。また、エキストラの死亡も多く、それまでは癌の死亡を見たことのない現地の葬儀社が以来ほとんどの死亡者が癌で亡くなっていることに驚くほどだったという。また、それ以外の映画俳優も、この各実験場をとりまく西部の一帯で無数の映画を撮ってきたためか、映画人を調べていくと、癌の発生率が異常に高いことがわかる。
だだし明確な因果関係は証明されていないため、憶測でしかない。
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