長征3号打ち上げ失敗事故



 長征3号打ち上げ失敗事故は、中国の衛星軌道運搬ロケット長征3号B型1号機が墜落・爆発した事故である。宇宙開発史上最悪の死亡事故といわれている。



 1996年2月14日、中国四川省のリャンシャン・イ族自治州にある西昌衛星発射センターより打ち上げられた長征3B型1号機ロケットが、飛行前2秒に誘導の失敗を被りピッチオーバーし、打ち上げ直後にあらぬ方向に機体が傾きだしコントロールを失い、22秒で西昌市の村に落下・爆発した。

 強い腐食性を持つ非対称ジメチルヒドラジンが一帯に飛散し、街や人は溶けてしまい村は壊滅。中国政府の公式確認では死者は56人。米国の軍事情報筋によれば、200人以上が死亡したとみられている。500人が死亡したという情報もある。

 事故当時、中国政府は外国人のマスコミ関係者らを5時間に渡って隔離したうえ、軍を事故現場に派遣し残骸回収を行い証拠隠滅を図ったが、落下現場をバス車両内から盗撮した映像が流出したため事実が明るみとなってしまった。中国政府は突風による打ち上げ失敗と発表している。


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