1/1ページ目 「ねぇ、どうして5月23日がキスの日な訳?」 「ん?」 部誌を書いていた手を止めて、手塚がリョーマに目を向ける。 「堀尾が自慢げに言ってたんだけど、その意味までは知らないらしくて…」 中途半端に教えられたものだから、気になってしまったのだった。 「日本で初めて、キスシーンのある映画が公開された日だと聞いた」 「ふーん、それくらいで記念日になったりするんだ」 答えを聞いて、リョーマが不思議そうな顔をする。 「アメリカで育ったお前にはそうかもしれないな。日本では、キスは神聖なものなんだ」 「そうかな?」 手塚が言うのだから間違いではないのだろうが、今はキスの描写など普通にあるし、あまり神聖だとは思えなかった。 「まぁ、今は神聖とは言えないかもしれないが、好きな相手とのキスはやはり特別だと思うぞ」 言って、ベンチに座っていたリョーマを手招きし、側に来たリョーマを膝に抱え上げる。 「特別?」 「ああ」 同じ目線になったリョーマに口づける。 「どうだ?」 「…特別かも」 頬を薄紅に染めて答えるリョーマに、手塚が柔らかい笑みを向ける。 「もっと、特別なキスをしてもいいか?」 「うん」 答えて、今度はリョーマから口づける。 5月23日はキスの日。 キスの意味を考える日、なのかもしれない。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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